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      2016/05/17

【ディスカスの迎え入れ】
 (水合わせ)

新しく水槽をセットするときや、病気の発生した水槽・濾過槽はあらかじめ、殺菌性の強い薬(ホルマリンなどで薬浴洗浄や熱湯消毒をしておくと良いでしょう。薬品は完全に洗い流しておいてください。

当店では管理上pH7.2前後のやや高めの水質にてストックしており、特に水質の操作はしておりません。 水は水道水(適加温)プレフィルター(コットン)→カーボンフィルター(活性炭)を通じてそのまま水槽へ直接使用しています。
marfied_std
イオン交換やRO(逆浸透水)は使用していませんので、水質処理を施されている方は、1週間くらいかけて 少しずつ魚を慣らせていくと良いでしょう。
入荷後のトリートメントはしておりますが、既存の魚と混泳する場合は念のため、仮の水槽を用いて2週間前後はエルバージュ等の薬品を使っての薬浴(うっすらと色が付く程度)をおすすめします。
※特にアジア系ディスカスとの混合飼育はご注意ください!

デジタル表示のpH計を用意してください。ディスカスを飼育する上での必需品です。各メーカーより発売されています。信頼できる製品を選んでください。よく試験紙タイプや液体タイプを使用している飼育者もいますが、正確さがありません。0.1単位での表示があれば便利です。
phmtr

それではまず、収容する水槽のpH値を計ります。ここではpHは6.9でした。水温は30度くらいに整えておきましょう。
ph69
まずはビニール袋のまま30分~1時間くらい収容する水槽に浮かべ温度合わせをしてください。特に通販で手に入れた魚は季節により水温の変化が激しいので十分に気を付けてください。急激な温度変化は厳禁です。
temp
水温を合わせたら、袋の中の水といっしょに魚を大きめのバケツ(容器)に移してください。水量はディスカスが姿勢を保てる程度で十分です。写真では15リットルのバケツを使用しています。
adjust
魚が入っていた袋の中のpH(ペーハー)を計ってください。ここではpH6.5でした。差は▲0.4でした。この位の差ならほとんど生体への影響は無いかと思いますが、水合わせは基本です。
ph65
サイホンの原理を利用して、収容する飼育水を少量ずつエアチューブ等を使ってバケツの中に足していきます。
adjust1
点滴セット(医療用)やエア分岐用品等を利用して流入量を調節してください。最初はポタポタ→チョロチョロと少量ずつ加減してください。
drop
時間のかかる作業ですので、季節によっては、保温の工夫も必要です。
warm
バケツの水がいっぱいになったら、1/3に減らし、再び同じ事を繰り返します。2~3回くらいで収容水槽のpH値とほぼ同じになると思います。双方のpH値差が0.1~0.2以内になればOKです。その後魚だけを静かに移し替えましょう。これでペーハーショックによるダメージを解消できます。
adjust2
特に低いpHから高いpHへの移動は個体への影響が大きいですので要注意です。温度設定はやや高めに(Sサイズなら30~32℃程度)に、収容後24時間~2日は餌を与えないでください。その後欲しがるようでしたら少量ずつ与え様子をみてください。換水は餌を食べだしてからで十分です。ただし、飼育水が濁っていたり、魚の調子がおかしいと感じたら、80%前後の換水をしてください。飼育水に透明感が表れるまではほぼ毎日50%以上の換水を続けるといいでしょう。


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