水槽設置

水草と楽しむディスカス・レイアウトの実際の作業手順()を写真で紹介します。

水槽を設置する丈夫な台を用意します。この写真はコトブキ工芸のスリムラック1200L(W1270×D455×H965)です。直射日光の当たらない、振動の少ない場所を選んでください。水槽の設置は一般の設置方法と同じです。
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水草水槽でディスカスの成魚を数匹泳がせるには最低90cm以上の水槽が必要です。(推奨120cm以上)写真の水槽はHamanaka Artsのアクリル製90cm水槽です。
なお、バックスクリーンの必要な方は、この時点で貼り付けておきます。温暖な地域ではあまり必要としませんが、一応、ホームページっていうことで、底面にラインヒーターを敷いてみました。もちろん、水草水槽にはあるほうがいいのですが・・・。
次に底面肥料のイニシャルスティックなどを適量、均一にまいておきます。底床をセットしてしまうと頻繁な掃除は行えません。バクテリアや水草の根のためにも十分に酸素を供給できることを考慮してセッティングをしなくてはなりません。
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底床肥料の上に敷いたのは、園芸用の軽石です。これは底床内の水の通りを考慮したもので、十分な酸素を供給させるためにも役に立ちます。(ピート堆肥が混合したものは、ADAのパワーサンドの代用品として十分使えます。もちろん、安上がりですよ。
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ここでは大磯砂を使います。私流の考えですが、市販されているソイル系や新素材の底床材では粒子がつぶれてしまったり、目詰まりなどで長期に維持していく上には問題があるからです。たしかに新しい大磯砂には硬度を上昇させるカルシウム(貝殻)が含まれており、水質が安定するには長い時間を必要としますが・・・。(仕事柄、容易に医薬品の入手ができますので、「酢酸」を用いてあらかじめカルシウムを溶かす前処理をしています)基本は奥行きを演出するために前面より後方を高くするように整えます。写真は流木を使って左後方を高く右前面に向かって、なだらかに傾斜をつけてみました。つまり右前面がディスカスの遊泳スペースになります。あなたのセンスでイメージどおりに作成してください。
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濾過装置を設置します。今回はEHEIM社の水中フィルター「バイオパルス」を使ってみます。皆さん、ご存じでしょうか?このフィルターを・・・。発売当時は画期的なフィルターとして絶賛されていたのですが、需要がなくすでに廃盤となりました。使ってみると「なるほど」って思います。場所は取るし、メンテナンス性は悪い。ドライ&ウエットだけど、有効濾過面積と効率にはちょっと疑問を感じるし・・・。このたび問屋さんの処分品とかで、80%OFF価格で入手した物品です。アクアリストなるもの、なんでもチャレンジしてみないとね・・・。
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ヒーターやサーモスタットなどの器具類をセットしたら水槽に調整された水を注ぎ込みます。水位が10cmくらいになるまで、ゆっくりと注入してください。大型水槽の場合は全水量の60~70%くらいで止めておくと水草の植栽作業はやり易いですよ。
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ホースで水を注ぎ込む場合は、出水部分にお皿やコップなどを置くと底砂が掘り返されることがなく良いようです。(皆さんご存じですよね)
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ひととおり植栽が終わったら、水槽に水を完全に満たし、フィルターやヒーターなどを作動させてガラス蓋や蛍光灯を設置してセット完了です。すぐにでも魚を入れたいでしょうが、じっと我慢の子でいてください。前項でも触れましたが、2~3ケ月くらいは水草水槽としてじっくり完成させてください。
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バクテリア投入の意味で今回は安価なニッソーの「浄水達人」を使ってみました。濾材内に20g、水槽内に10gを投入したのですが、ご覧のとおりに濁ってしまいました。数日たっても澄む気配なしでしたので1週間放置後、ほとんどの水を換えることにしましたが・・・・さて。
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この画像はセット後3週間目の状態です。水草は光合成もほとんど行われていません。セット時の肥料などはほとんど吸収しないために、水槽内は富養化となり藻類(コケ)はどんどん増殖していきます。この状態が「魔の2週間」と呼ばれる時期です。この時期をどう乗り切るか?成功へのポイントはここにあります。ビギナーさんが見たらきっと驚くほどにコケだらけの水槽になってしまいました。が、心配ご無用、さあ、これから水換えを始めます。事前にガラス面に付いたコケを定規などで削ぎ落とし、水草に付着したコケは手作業で丁寧に擦りとり、細部は歯ブラシなどを使って落としておきます。ホースを使って吸い込みながら、排水すればOK!その後調整された水を入れて、ヤマトヌマエビを50匹程投入しておけば、あとは定期的な換水作業の繰り返しで完成に至ります


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水草を健康に繁茂させるためには二酸化炭素の添加が必要です。著名人の中には「CO2を添加しなくても水草は育つ」と言い切る方もいらっしゃいますが・・・。たぶんそれは、あまりCO2を必要としない品種を選択した場合であって、ありふれた水景ですよね。熱帯魚の王様とよばれるディスカスを泳がせるのですから、この際ゴージャスに仕上げてくださいよ。今回はサブフィルターにEHEIM2213を使いました。もう少し大きめのサイズがよいのですが、手元になかったので ^^;

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